眼科診療科の流れ
眼科診療科では、犬や猫の眼疾患に対する検査、治療を行っています。
飼い主様や、かかりつけの獣医師からの情報は、診断する上で重要な助けとなります。
スマートフォンなどの写真、動画が役立つことも少なくありません。可能であれば画像提示をお願いしております。
問診
問診、病歴などをお聞かせください。
眼科問診票はこちら
あらかじめご記入の上、ご来院の際にお持ち頂きますと問診がスムーズです。是非ご利用ください。
検査
眼科診療について
眼科検査のご説明
問診、視診に引き続き、一般眼科検査および特殊眼科検査を行います。
特殊眼科検査を除き、基本的に一般眼科検査では助手の保定のみで行われ、鎮静剤などの投与は行いませんが、ペットの性格(興奮、強い攻撃性など)によっては鎮静剤などの投与が必要になるケースもあります。
一般眼科検査
涙液検査
両検査ともドライアイ疾患など眼表面の疾患の診断に有効です。
スリットランプ検査
眼科検査の基本とする検査です。ハンドタイプと卓上タイプがあります。
眼瞼や結膜の状態を観察だけでなく、生体染色液という緑色の染色液を用いることで、透明な組織である角膜の細かな病変を観察できます。
眼圧検査
眼内の炎症の有無や緑内障などの診断に役立ちます。その他の検査と同様に、ほとんど痛みを伴うことがありません。
眼低検査
眼底(眼球の奥)聴き慣れない言葉ですが、特別なレンズを間接的に目に当てることによって、視神経や血管の状態を観察することができます。
主に視覚障害(見えない?ものにぶつかるなどの症状がみられた場合、必要となる検査です。
動物種によってだいぶ観察所見が異なり、神秘的な領域だと思います。
眼球超音波検査
一般眼科検査では、眼内の構造(水晶体や網膜など)の変化を調べるのに有効な、眼超音波検査が行われます。
小さな超音波端子(プローブ)を目に当てるため、眼表面の局所麻酔剤を用いて検査を行います。
特殊眼科検査
網膜電位検査(ERG検査)
目から入ってきた情報を脳に伝えるという重要な働きを持つ網膜の評価を行う検査です。
目が見えていない、夜になると見えにくい、などの視覚障害の症状が認められる場合、網膜電位検査が必要になります。
また、白内障が進行し、すでに視覚消失しているペットの手術前検査として必須の検査となります。
電極を目に当てて強い光を当てる検査ですので、鎮静剤を投与して検査を行います。
涙道内視鏡検査
犬や猫のいわゆる涙やけ、または流涙症といわれる症状の原因には様々なものがあります。
その原因のひとつに涙の排出障害があります。本来、涙は上下の眼瞼結膜にある涙点といわれる排水溝から、涙管と呼ばれる細い管に入り、鼻に排出されます。
これらの排水機能に異常が生じると、涙が眼瞼から溢れてきます。
当院は、排出障害が疑われる流涙症の犬猫に対し、涙道内視鏡を用いて検査が行える全国唯一の動物眼科診療科です。(この検査は麻酔下で行われます。)