免疫介在性眼瞼炎の犬の1例

2016年6月14日

眼瞼の炎症の原因には様々なものがありますが、ステロイド療法に敏感に反応する免疫介在性と思われる眼瞼炎の症例に遭遇する事が時々あります

。犬種はチワワ、プードル、パピヨンに多いと思われます(エビデンスはありませんが)。

両眼でみられることが多く、著しい眼脂、結膜浮腫、腫脹、充血が主な所見で、好中球を主体とした炎症像がみられます。治療はステロイド内服、点眼が行われ、時には免疫抑制剤も併用されます。

今回の症例はポメラニアン、雌(未避妊)、7歳、室内飼、両目の眼瞼の腫脹で来院しました(写真1、2)。初診時は、著しく不快感を呈し、眼瞼部結膜の腫瘤状の腫脹がみられました。眼検査の結果、免疫介在性眼瞼炎と診断し、ステロイド内服、点眼を行いました。治療後速やかに改善がみられますが、投薬量の減少や休薬に伴い再発(写真3、4)がみられました。その後、激しい炎症は収まりましたが、マイボーム腺機能不全、角膜結晶状沈着(角膜変性)を発症し(写真5、6)、ヒアルロン酸点眼などで管理を行っています。繰り返し起きる眼瞼炎の経過観察は非常に重要であると思われた症例でした。

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