犬の瞬膜腺癌の一例

2015年5月2日

瞬膜は第三眼瞼ともいわれ、普段は眼瞼の内側に隠れたようにある組織です。

主に、眼球の保護や涙液の産生なども行い、健康な眼にとってはなくてはならないパーツのひとつです。本来は観る事はない組織ですが、様々な原因で突出がみられます。それらには、瞬膜軟骨の変形や、眼の痛み、チェリーアイ(比較的若い犬の瞬膜腺の逸脱)、眼窩疾患などがあります。

今回はその瞬膜腺に悪性の腫瘍が観られた犬の経過をご紹介します。

症例は13歳、W.コーギー で、時々眼の内側から膜が出るということで来院しました。初診時は突出を確認できませんでしたが、その後突出が著しくなり、鎮静下で観察すると瞬膜腺の腫瘤を確認しました。炎症や腫瘍などいくつか考えられますが、年齢的に腫瘍の可能性もあり、また瞬膜の腫瘍は悪性のことが多い傾向があり、瞬膜の切除を行いました。(涙液減少の可能性は飼い主さんにはお伝えしました)病理診断の結果は、瞬膜腺癌であり、約300日後に、神経症状のためなくなりました(腫瘍との因果関係は不明)。

瞬膜腺癌1瞬膜突出、下眼瞼部の腫脹を認める。

瞬膜腺癌2瞬膜内側に約2cmの腫瘤確認

 

 

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