犬の緑内障について

2014年6月27日

 

緑内障は様々な要因により引き起こされ、視神経や網膜の進行性の障害を引き起こす疾患群です。

おもに犬の場合は眼圧(眼内液の圧力)の上昇が大きな要因です。診断方法は主に、眼圧測定、眼底所見に基づき行われています。また、何の犬種か(コッカースパニエル、柴犬などに傾向あり)ということも非常に重要な情報です。

治療は目が見えているか、見えていないか、もしくは急性あるいは慢性かなどによって異なります。

近年では視覚があり、眼内構造が保たれている目に対し、前房シャント術という手術が行われるようになってきています。

非常に小さなバルブ装置を眼球に備え付け、眼内に小さなチューブを挿入し、逃げ場を失った眼内の液体を外に逃がす手術です。

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以前は長期管理に向かないとのことでしたが、度重なる手術手技の改良により、成績が向上してきました。

当院においても、一年間トラブルなく管理できている症例もあります。

この症例は12歳柴犬、雌、原発緑内障の犬に対し前房シャント術を行いました。

手術直後に炎症産物によるチューブの閉塞がありましたが、フィブリン溶解剤の注入により、解除できました。

その後、眼圧は10~15mmHgで現在も管理できています。緑内障で最も大事なことは、目が生きている(視覚がある)うちに、診断治療することです。残念ながら治ることがない病気ですが、管理はできる疾患です。今後、診断機器も発達し、早期診断も可能になるでしょう。

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耳側から挿入されたチューブが確認できる。

眼内圧は12mmHg

眼内の炎症は軽度

 

 

 

 

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